追儺【節分】

ご存知の通り節分は立春の前日となります。この日は冬の陰気が終わり春の陽気へ切り替えとなる日です。この夜、禁裏(御所)では悪鬼を打ち払う追儺の儀式をしていました。では追儺とはどんなものか、簡易ですが内容を書き出しておきます。

 

追儺ついな
新年を迎える際して、疫鬼を駆除する行事。大晦日の夜に儺を祓う儀式。今日の節分の儀式。一名「鬼やらい」「儺やらい」ともいう。


最初に天皇が紫宸殿に出御します。そのあと大舎人が方相氏ほうそうし(四つ目の恐ろしい顔をした面)となり手に鉾と盾を持ち、侲子しんしを従えて参入します。次に陰陽寮陰陽師が斎郎さいろおを従えて参入し祭文を読み上げ、方相氏が儺声を発して鉾で楯を打ちます。上卿がこれに呼応して桃の弓と葦の矢によって疫鬼を駆逐し、桃杖で打ち据えるという儀式です。

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[萬暦大成より抜粋]

現在京都の平安神宮では、平安時代追儺を再現した儀式をされています。公式ではなかったと思いますが、YouTube追儺の儀式動画もあったと思います。

 

私たちの節分の豆撒きについて少し調べてみたところ、この様に書かれていました。「暗中信手抛擲打着諸方鬼眼精」となっていて、内容は「大豆を投げて鬼の眼を打ちつぶす」と意味になります。なかなか激しい行事として書かれていました。笑。また陰気を鬼とし、陽気を福とし、大豆は壮健の義を表して、節分の夜は陰気を退け、陽気を迎えるという意味もあると言われています。それ故に「鬼は外福は内」と唱えるのですね。あと豆は家の四維(家の南東、南西、北西、北東の四隅)に撒いて、鬼を払った後の結界とするとありました。節分ってこんな感じなんだなと感じていただければと思います。

 

2月3日はご家族で春を迎える行事として、楽しみながら節分をお過ごしください。