六壬式:軍事占

報道でご承知のとおり、ロシア軍がウクライナへ侵攻を開始したと、2月24日正午ごろに報道が入りました。どんな状況か六壬「敵占」を使って様子をみていきたいと思います。昔の時代において、天武天皇などもこの六壬式を使用して戦に勝利したと伝わります。

戊申日 午之刻 斗宿 

月将亥 月建寅 天一

第八局 元首課 斬関格

1、敵の位置の把握

①今は孟春のため式盤に「辰」を探します。辰は北北西にあり、ウクライナ首都キエフよりみて北北西方位(ベラルーシ)に敵勢ありとします。

②次は発用をみます。発用は「卯」とあるので東方です。ロシアのベルゴルド方面にも敵勢ありとします。

③次は遊都をみます。戊日の遊都は申になっています。これも東方となりますので、②と③を合わせますので、敵の勢力は更に大勢とみます。

2、敵が攻撃をしてくるか

①先程の遊都(申)をみていきます。遊都は日支に臨んでいるため、当日(2月24日)に攻撃を開始するとみます。もう一つの見方で「天一」をみますが、天一はやはり申にいますので、申の日(2月24日)とします。

②次、遊都は卯の仲春にいるため、敵勢は行軍の途中と解釈するので、正午頃の報道があった時は既にロシア軍は行軍を開始しています。しかし卯が空亡している、また死地にいる為、動かないか、それか空軍を展開してくる、又はミサイルによる攻撃とみるが、それほど東方の敵勢は今のところ動く気配はないとみる。

③日干は戌、日支に丑で、子辰巳未ではない為敵勢はすぐに去っていくということはないので、防御体制が必要となる。

3、敵勢の強弱

①発用が卯なので、東方で敵の強弱を探りますが、東方には申がいる為、ロシア軍は勇猛果敢で精鋭部隊・通信部隊・輸送隊もいるとします。敵兵の数は申7卯6で42、死地なのでそれを半分にして21万前後になりますので、とても大勢力を展開していると見ていいと思います。

②次に北北西方(ベラルーシ)は辰がいるので、ロシア軍の勢い盛んで、飛行機隊が駐在しています。こちら方面の敵数は、辰5、亥4で20、これも死地のため10万前後とみてもいいかもしれません。

4、攻撃と守備について

①天罡が孟冬にあるので、ウクライナ軍は攻撃はとても不利であり、今の時点では守備を固めるのが得策です。

②式盤をみると、ロシア軍の副将がウクライナ軍の副将を攻撃しているため、ウクライナ軍は旗色が悪く劣勢となります。ロシア軍の副将は空中戦に長けているので、空軍・又はミサイルなどの空爆が特に問題となります。

③発用に太陰がいるので、ロシア軍は軍令が行き届いていない気配があるので、三度目の突撃までが勝負となる。

④発用が末伝を攻撃しているので(発用はロシア軍、末伝はウクライナ軍とみる)やはりロシア軍が優勢となる。

⑤元首課である故に、先に動いた方が有利で、後から動くのは不利となり、そのためロシア軍が優勢でウクライナ軍は不利となる。

ウクライナ軍は酉と己、ロシア軍は辰で甲となっているので、甲が己を攻撃するので、ここでもロシア軍が優勢と判断するが、ウクライナ軍は王相してて、ロシア軍は死なので、ウクライナ軍も負けてはいないとみます。これでベラルーシ方面はウクライナ軍が優勢となる可能性が見えてきます。

⑦次に、辰は孟冬にあるので、ロシア軍はなかなか兵を引く様子はなく、体制を立て直しながら戦いを続けていく。

この様に戦いを盤上にて展開しながら状況を分析していきます。書いた他にも戦地で伏兵がどこにいるのか、兵糧はどこにあるのかな、通使(和平交渉する方)はどうなるのかなどみていきますが、長くもなるのでここまでとしてみます。この様な状況なため、ウクライナ軍は不利な状況で戦いをしなければならない気配となります。また今年の方位図をみても、ロシア軍に有利な展開が出ています

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ウクライナ首都キエフよりみて、丑方位がロシア首都となりますが、そこには「歳殺」がいます。この神は凶を解除できる神が来ても解除できません。しかも子孫や資財を傷つけることが起きます。でも3月5日までは天一(凶を解除してくれる神)が艮にいますので、3月5日までは一気に敗戦となりませんが、先程の歳殺は凶を解除できないので、一気に敗戦とはならないかわりに、戦いも終わらせられないとみます。

またロシアからみてウクライナ首都は未方位となり、そこには「歳支徳」がいますので、意味として「危険から救い、弱気を助けて、貧しさを救う」とあり、これはロシアの大義名分となります。更に侵攻を開始したのは、申の日となりますので、ここには「歳破」がいて、普通はこの神を忌むのですが、戦争については利があり、侵攻討伐に吉と書かれています。更に3月6日〜4月4日まで未申方位には「天徳・天道」という吉の神々がいますので、ロシアは計算しているかのように、良い日、良い時期に戦線を始めています。

最後に

末伝に、天一と丑があり、これは文書を公に提出するとあるので、ウクライナ国は国際社会の指導者達に引き立ててもらえる様、働きかけることになり、そして何とか現状維持をしていこうとも読み取れます。そのためウクライナからロシアへ侵攻はしない可能性があります。国際社会が動けば、ウクライナ国に有利に働くのは間違いなさそうです。実は占断してみたところわかったのですが、今回のロシアの軍事行動は良いとは思っていませんが、天一と丑がいるのでウクライナ国の中にある、親ロシア派とウクライナ派の戦いが関係しているとみています。それがこの軍事行動によってハッキリと分かれて、最後には気の合う仲間と心のふれあいに目覚めると出ているので、対立していた親ロシア派と麓を分かち、同じ考えの仲間と住みやすい国を作っていってもらいたいと思うところです。戦争で人が亡くなるのは由々しき問題です。1日でも早く戦闘が収まってくれることを祈ります。ウクライナの方も、ロシアの方も亡くなってもよい方は1人もいないと思います。人は互いに考え方は違うのでしょうけれど、話し合って、また交渉して、人が亡くならない方法をとってもらえたらと思います。