能力者と医療行為について

先日にニュースをみて栃木でしたか糖尿病の子供がインシュリンをうたずに亡くなったという報道を拝見しました。この報道に祈祷師を名乗る人物が出ておりましたが、こういう事件が後を絶たないことに心を痛めております。私も霊的な対処と称して土地の気や目に見えないものを扱っておりますので、能力者が悪いとは思いませんが知識がなさすぎる能力者が多いので、このような事件がなくならない一因だと思っております。それ故に私が申し上げることが良いことかわかりませんが、能力者の方々が少しでも知識を増やすきっかけになっていただけたらという気持ちで書いてみようと思っております。

まず医療に関することは人体に精通していなくては扱うべきではないと思います。それ故に医療行為は国家資格になっているのではないのでしょうか。例えば私が病気に関することをみることになった場合のケースを記載します。私は医療行為ができる資格を持ち合わせませんので、あくまでも病人と医療従事者が医療行為を良好に保つことができるように手助けするのが目的と考えます。細かく書くには時間がかかり過ぎるのでポイントのみ記載していきますが、陰陽道の占術で病気を占う場合は、まず急病、年々発してきた病、もともと生まれ持っていた病かを判別していきます。

五行で判別ならば、天神が金行なら筋骨、肺、大腸、瘡毒の病。水行なら腎臓、腰痛、淋病。木行なら肝臓、神経、気鬱系。火行なら心臓、小腸、吐き気。土行なら胃腸、腹部の疾患。

天神と地神が金行と金行なら腹痛。水行と水行なら心臓か急性の腹痛。木行と木行なら腹部膨張。火行と火行なら喘息急咳。火行と金行なら肺病。火行と水行なら膿腫か腎水不足。土行と土行なら咽喉。金行と木行なら血、折傷、流血。木行と土行なら腫物、淋病。水行と火行なら寒熱往来、眼病又は神経衰弱。土行と水行なら浮腫。

鬼爻で見る場合ならば、火行なら心経。水行なら腎経。金行なら肺経。木行なら肝経。土行なら脾経。

八卦による判断基準は、申未なら腹、戌亥なら頭、酉なら風邪や咽喉や咳、丑寅なら手、卯なら足や心身の不安で、もし12天将の騰蛇(とうだ)が降臨しているなら子供の脳膜炎、大人なら癲癇、辰巳なら四肢の不全や腸風、午なら喘息。

12支ならば、子は腎臓、流行性疾患、膀胱。丑は虚脱。寅は眼病、腹痛。卯は風毒。辰は胃、中風、精を漏らす。巳は歯痛、吐血。午は心臓疾患、めまい、腸。未は胃腸、嘔吐。申は大腸。酉は咳や喘息、労咳。戌は腹痛、下痢、脾臓の気の漏れ。亥はリュウマチ、精神性疾患。さらに12支に12天将を組み合わせれば、子に天后で男性なら精が絶える、女性なら子宮や血が絶える。丑に貴人なら足腰の麻痺。寅に青龍なら肝胃の不全。など書いているときりがないぐらいたくさんの項目があります。

これらの項目以上の判別しても病気の判断は体内の見えない部分ですから難しい判断を強いられます。祈祷師のかたを非難するつもりはありませんが、祭壇に手を合わせていつでも神がかった状態になれるのは難しいでしょう。自分の基準で神を名を語るのではなく、神が下したとされる生きる知恵を身に付ける方に努力してみてはいかがでしょうか。私が使わせていただいている陰陽道六壬文殊菩薩がくだされた宿曜経は、神からのギフトだと思っております。私の祖先は役小角と言われておりますので、役小角は雑密であり、陰陽道神道仏道など様々な神が同じ場所に鎮座しています。したがって私も陰陽道占術、仏道占術を扱います。宗派ではなく人を助ける智慧を、神から贈り物を学んで欲しいと思います。

私もまだまだ足りない部分だらけですが、先日伊香保にご相談に来ていただいた方が私に子宮の病気と言われ、その後病院で検査して病気が発覚して治療をしているとのことでした。病気は少しでも治療が早いに越したことありません。1日でも早く回復されることをお祈りしております。

私は神ではないので、全てを見通せる訳ではありませんが、先達の方々より大事に守られてきた宗教観や占術を少しでも後世に役立てられるよう微力ながら努力を重ねていこうと考えております。能力者の方々、くれぐれも安易な判断で不幸な状態を作り出さないようご注意願えると幸いです。今後は色々な宗派の方々や占術家、能力者の方々とも交流が持てたらとも思います。