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ホキ内伝に彼岸の事が書いてあります。18日から彼岸の入りなので記事をアップしてみます。
【二季彼岸の事】
二月中気の春分と八月中気の秋分の前の三日目に、彼岸(の入り)と暦注を入れるとよい。その日が没日にあたっているなら、四日目を用いる。
彼岸の七日間には、いかなる因縁によって衆人がそろって心に善根を抱くのであろうか。
答えよう。阿弥陀如来と薬師如来は、因円果満の教主である。まず薬師如来とは、東方の因の曼陀羅、阿弥陀如来は西方の果の曼陀羅であり、両如来は胎蔵界と金剛界の両部の日月両輪、事と理の本尊である。ゆえに、どれほどたくさんの徳を積み重ね、東土の因の地から、果報の西方の地に入ろうと望んでも、上品上生の紫磨黄金の蓮の台に至ること、つまり西方極楽浄土へ往生することは、めったにあるものではない。
しかるに、二月と八月の中気は昼夜の長さが等しく正貞であって長さが違うということはない。それで、今述べた七日の間、太陽ははるかに薬師の眉間の白毫瑠璃殿を離れて、西方阿弥陀の上品上生の八葉蓮台に傾きたまう。こうした因縁があるので、彼岸には、衆生はもっぱら願行すべきだというのである。