アーヤと魔女

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愛知県でジブリパークが開園されましたが、ジブリ作品の「アーヤと魔女」が以前NHKで放送された時に、たまたま録画されてたので最近見ましたが、なかなか面白かったですね。偉大なる宮崎駿氏を父にもつ、宮崎吾朗氏の想いが見え隠れする感じでした。私は宮崎駿氏の作品に何かしら観ている方にメッセージを入れてきていると認識していますが、宮崎駿氏は息子の宮崎吾朗氏にも作品の中にメッセージを入れるように求めているのだろうなと思いながら、観させて頂きました。観られた方は作中にメッセージ性の気になる箇所はたくさんあったと思いますが、私が気になったのは劇中で歌われている「Don’t disturb me」の歌でした。とりあえず、どんな歌詞かのせてみます。

 

アーティスト:SHERINA MUNAF
作曲:Satoshi Takebe & Goro Miyazaki 

甘い暑さが
淀んだ夏の夜
床の下の匂い
妖精の気配
悪い噂を笑う
忍び声に
若い悪魔は
眠れない 

赤く塾した
満月が滴る
屋根の上で
狂い踊る魔女ども
いずれ劣らぬ
強欲な年寄り
乙女の生き血で
若返り 

ああ アバズレ魔女
ああ 破廉恥妖精
ああ 悪魔は
枕被りも耐えるのさ 

Don’t disturb me
あたしを
煩わす奴らは
Don’t disturb me
どいつも
呪われりゃいいのさ 

冷えたかまどの中で
灰をかぶり
赤切れ裸足の娘が
泣いている
いつまで待てば
夢の王子様が
白馬で迎えに
来るのさ

お城の塔では
玩具に囲まれて
青ざめた顔で
王子は引き籠り
百個の鍵を
部屋の扉にかけて
女はママしか
知らない

ああ愚かな王子
ああ醜い娘よ
ああ扉は開ける為に
付いてるのさ

Don’t disturb me
あたしを
煩わす奴らは
Don’t disturb me
地獄で
焼かれてりゃいいのさ
Don’t disturb me
あたしを
煩わす奴らは
Don’t disturb me
どいつも
呪われりゃいいのさ

 

曲を聴きながら歌詞を見てみたのですが「赤く熟した(練りに練った長い時間をかけた計画や政策)満月が滴る(計画が完成してお金や利益が手元に滴り落ちて)屋根の上で(タワーマンションの最上階で)狂い踊る魔女ども(高笑いする上級国民の方々)いずれ劣らぬ強欲な年寄り(様々な業界の強欲なボス達)乙女の生き血(若い人たちのお金)を吸い上げ、若返る。」なんて歌詞だろうと思ってしまいました。笑。すみません、なんか偏った解釈で。

 次は「冷えたかまどの中で。灰をかぶり。赤切れ裸足の娘が。泣いている。いつまで待てば。夢の王子様が。白馬で迎えに。来るのさ」ここの歌詞はそのまま現代の若い女性を連想してしまいました。

 次に「お城の塔では。玩具に囲まれて。青ざめた顔で。王子は引き籠り。百個の鍵を。部屋の扉にかけて。女はママしか。知らない」これも現代だと、母親に愛されて世間を知らないまま育った、青白い顔をした、母親しか知らない、引きこもりの息子って解釈でいいのか?

ああ愚かな王子。ああ醜い娘よ。ああ扉は開ける為に。付いてるのさ」恵まれない環境の中で耐え忍びながら白馬に乗る王子様を待つ娘。その娘が待っている白馬の王子は実は引きこもり。笑。なんなんだろう、このシュチュエーション。ここは宮崎吾朗氏の世の中に向けた「皆んな、いま目の前にあるその扉を開けて」っていうメッセージなのか?だから主人公のアーヤは孤児院育ちなのに、とても明るくて前向きで、名前の由来の「あやつる」って知らないだろうに、周りにいる大人や魔女達を操って自分の世界を作り出していく。私が生きていくのを「Don’t disturb me(邪魔をしないで)」なのかなーと。そんなこんなで現代の日本を表している気がしてしまいました。

 このお話は魔女(魔術)ですが、日本なら呪術となりますので、そういう意味でも気になってしまいました。呪術といえば色々な方がよく知るところで「丑の刻参り」の人形に釘を刺して憎い恋敵を破壊するとか、鎌倉時代の「離別祭文」なら嫌な男と早く別れるために別れるための祭文を読み上げて離別将軍を七体の人形に召喚したり、呪禁師の「厭魅法」なら相手の名前を書いた人形の◯◯に針を◯◯本を刺しながら厭魅呪文を唱えるとか、鬼子母神髑髏法なら色々呪法を施した髑髏を用意して、その後相手の家に髑髏を置いてくるなど、なかなか重いものが日本にもあったりします。笑。西洋なら魔術、東洋なら呪術になりますね。人を生かす白魔術、人を陥れる黒魔術があるように、呪術にも表と裏があったりしますので、おどろおどろしいものばかりではないので安心して下さい。

 世の中に私よりジブリ作品に詳しい方が大勢いらっしゃる中で、こんな事を書くのはおこがましいと思ったのですが、色々考えていたら頭の中が少し楽しくなってしまって、思わず個人的な見解を書いてしまいました。最後になんで私が気になったかというと、劇中で歌われている歌の作詞は宮崎吾朗氏だったものですから、思わず色々な連想と想像をしてしまいました。小角が陰陽道以外の事を、なんか楽しそうに書いてるなと笑ってお許しください。